ライ麦畑で大爆走
ウクライナの国旗が好き。
めちゃめちゃ好き。
表現力と発想力がすごいの。
上半分は水色、下半分は黄色の長方形のシンプルな模様。
まぁ、ポップですわな、くらいの感想しか抱かず、意にも介さずオーバースルーでさようならって感じだった。バイバイ。
でも、どこだったっけな。何かの拍子で、「ウクライナの国旗は麦畑を表現してる」っていう説明を見た。
当然、近くにウクライナの国旗があった。
色々踏まえてから見た。
やばい。
頭にズビョンと衝撃が走った。
さっきまでただの模様だったものが、急に景色になった。
【すごいポイント①】
2色で塗りつぶしただけの究極低画素なんだけど、
イメージがそれを補填して超高画質になるの。
横から赤いトラクターが現れそうだし、
そのうち雲も出てきそう。なんならトンボも飛んでいる。
地平線が浮かび上がったせいで、べらぼうに大きな世界が広がった。地球でけぇ。
そんな感じでグワッと引き込まれた。国旗ごときに。
【すごいポイント②】
洗練されたシンプルさに感動している。なんなら今もすげえなって思ってる。
シンプルさに対する情報量がでたらめに多いのね。
2bitで表現できるシンプルさ。頑張れば。
ちゃんと横長に表現するなら4bitくらいは欲しいかもしれない。
日本の国旗を表現しようと思ったら、9bit必要だからね。日本の半分以下て。
独立、つまり自由の象徴としての麦畑だったり、豊かに実る様子から繁栄や裕福さの象徴としての麦畑だったり、なんか色んな説があるらしい。
で、想いを詰めて詰めて詰めて、国旗にしてみました。
最高。
考えた人天才。4bitで感動させられちゃったよ。
どうやって考えたん?
どこから湧き出たか分からないものって、なおさら美しさを引き立てる気がする。
まぁ何が言いたいかって言うと、洗練されたものは美しく見えるよねってこと。
少ない情報量でシンプルにズドンと表現できるって、とても美しい。
見た目とかじゃないの、存在がね、美しい。
見えてるちょこっとの部分がキラキラしている。
でも大抵、そうしたキラキラの背景には、どでかいゴミが山積みなのである。往々にして。
氷山のイッカクってやつです。
どうしたこんな高いところまで来ちゃって。ねぇ。
乗り上げちゃったのかな。どうやって来たの?皮膚が乾く前に早く海へおかえり。
「そのもの」が「そのもの」たり得るために抱えている背景を含めると、なお美しい。
ウクライナ人も美しい。多分。
感動できることを増やすためには、どうでもいいことで喜べるようになった方がよさげ。
そんな気がする。
そんな現実逃避(リアルヘッドスキン)。
できることならハッピーの方がいいもんね。